MENU
Newspicks認定エキスパートに就任いたしました。                              「DX認定事業者」に認定されました。

建設現場の作業中止基準|悪天候で止める20の条文と3つの数字

建設現場の作業中止基準。悪天候で止める20の条文と、強風10m/s・大雨50mm・大雪25cmの3つの数字

雨が強くなってきた。足場の上に人がいる。止めるか、続けるか。この判断を、その場の空気で決めていないでしょうか。

止めれば、その日の出来高がゼロになります。元請や発注者への説明も要ります。だから現場は、止めたくありません。止めたくない人が、止める判断をしている。ここに事故の芽があります。

この記事では、法令が「悪天候で止めろ」と言っている場面を、建設の現場に関わるぶんだけならべます。そして、その数字を自社の基準表にする手順を書きます。道具の話ではありません。朝礼の前に紙を1枚見れば決まる、という状態の作り方です。

目次

止める判断を、度胸から数字に置きかえた現場がある

2026年9月8日、名古屋市で1時間に104.5mmの雨が降りました。気象庁の過去の気象データ(名古屋・2026年9月の日ごとの値)で確認できる観測値です。2000年の東海豪雨(97.0mm)を超える、観測史上最大の雨です。

2026年9月8日名古屋の地下駐車場が15時34分の警戒レベル4の情報から6分後の15時40分に止水板で全閉鎖し駐車場内に浸水被害が出なかった流れ
決めてあったから、6分で動けました。

気象庁が警戒レベル4にあたる大雨の情報を出したのが、午後3時34分でした(時刻は日経クロステックによります)。その6分後、午後3時40分に、国道19号の地下にある大曽根国道駐車場は、止水板を置いて出入り口をぜんぶ閉めました。周りの道路は水深50cmまで来ましたが、駐車場の中に浸水被害は出ていません。

前の年に、同じことが起きていました。2025年9月、四日市市の地下駐車場が水につかり、274台が被害を受けています。これを受けて、国土交通省が2026年3月に浸水対策の指針を作りました。国が直接もっている地下駐車場14か所で、閉める基準づくりが進んでいたところです。

名古屋で6分で動けたのは、現場に度胸があったからではありません。発表から6分で閉めています。この流れから、警戒レベル4相当の情報を閉めるきっかけに決めていた、と読めます。ただ、管理者の閉鎖基準そのものは、当社では確かめられていません。しかも、その年の6月には止水板を置く訓練をしていました。

この訓練は、1時間に60mmを超える雨を前提にしていました。60mmは訓練の前提として報じられた値で、大曽根の閉鎖基準そのものではありません。基準を先に決めて、体も動かしておいたから、6分は「迷った時間」ではなく「動いた時間」だった、と読めます。

ここが、中小の建設会社にもそのまま効きます。決めるのが遅れるのは、決めていないからです。決めていないから、その場で誰かが決めるしかなくなり、決める人は「止めたくない人」になります。

法令は「止めろ」と、20か所で言っている

悪天候のときに作業を止めろ、という決まりは、1つの条文にまとまっていません。作業の種類ごとに散っています。林業の作業を除いても、建設の現場に関わる条文だけで20あります。だから「うちの現場はどれに当たるのか」が見えにくい。まず、ならべます。

数え方を書いておきます。鳥取労働局の一覧をもとに、条文を1つずつ数えました。クレーン則31条の3と74条の4は、止めたあとにやることなので数に入れていません。安衛則517条の3から517条の21までは、5本として数えています。

ここで数えたのは、悪天候を理由に止めろと書いた条文です。内訳は2つです。「強風、大雨、大雪等の悪天候」の言葉で止めろと書いた条文が17。「強風のため」だけで止めろと書いた、クレーン・移動式クレーン・デリックの条文が3です。

強風は、条文が悪天候の例として最初に挙げている言葉なので、まとめて20と数えています。決まった場所だけにかかる条文は、数に入れていません。土石流の危険がある川で工事をするときの決まり(安衛則575条の12・13)などです。

どの工事にも共通する土台として、さしせまった危険があればその場で止めて人を逃がす義務(労働安全衛生法25条)が、べつにあります。20の条文は、この土台のうえに乗っています。

悪天候で作業を止める根拠条文の一覧。安衛則522条・564条ほか建設関係20条文とクレーン則の強風時中止
1つの条文ではなく、作業の種類ごとに散っています。
止める作業 根拠
高さ2m以上の場所での作業 安衛則 522条
つり足場・張出し足場・高さ2m以上の足場の組立て、解体、変更 安衛則 564条
作業構台の組立て、解体、変更 安衛則 575条の7
型わく支保工の組立て、解体 安衛則 245条
鉄骨(高さ5m以上)の組立て、解体、変更 安衛則 517条の3
鋼橋の架設、解体、変更(高さ5m以上または支間30m以上) 安衛則 517条の7
軒の高さ5m以上の木造建築物の組立て等 安衛則 517条の11
コンクリート造の工作物(高さ5m以上)の解体、破壊 安衛則 517条の15
コンクリート橋の架設、変更(高さ5m以上または支間30m以上) 安衛則 517条の21
解体用機械を使う作業 安衛則 171条の6
ジャッキ式つり上げ機械で荷を上げ下げする作業 安衛則 194条の6
クレーンの組立て、解体/移動式クレーンのジブの組立て、解体 クレーン則 33条1項・75条の2第1項
デリック、屋外エレベーター(昇降路塔・ガイドレール支持塔)、建設用リフトの組立て、解体 クレーン則 118条・153条・191条の各1項
ゴンドラを使う作業 ゴンドラ則 19条

ここまでが「強風・大雨・大雪など」で止まる17です。風だけで止まるものが、別に3あります。

強風のときに止める作業 根拠
クレーンでの作業(ジブが壊れそうなときは壊れないための措置も) クレーン則 31条の2・31条の3
移動式クレーンでの作業(倒れそうなときは倒れないための措置も) クレーン則 74条の3・74条の4
デリックでの作業 クレーン則 116条の2

「組立てのときだけ止める」ものと、「吊っている間ずっと止める」ものが混ざっています。自社の現場で動いている重機と作業を、この表に当てはめてみてください。当てはまらない現場は、ほとんどありません。

塗装やタイル張りに、専用の条文はありません

悪天候で止まる工事を調べると、塗装、タイル張り、左官、コンクリート打設が並んでいることがあります。上の20か所に、これらは1つもありません。

法令が止めろと言っているのは、高いところ、足場、クレーンのように、天候で人が落ちたり物が倒れたりする作業です。塗装やタイル張りに専用の中止条文はありません。ただし、これらを足場の上など高さ2m以上の場所で行うなら、安衛則522条の対象です。地面の上でやる塗装や打設を雨で止めるのは、品質と工程の判断になります。

工事の名前 悪天候で止める義務(法令) 根拠・考え方
高さ2m以上の場所での作業 あり 安衛則 522条
足場の組立て、解体、変更(つり足場・張出し足場・高さ2m以上) あり 安衛則 564条
鉄骨の建方(高さ5m以上) あり 安衛則 517条の3
型わく支保工の組立て、解体 あり 安衛則 245条
クレーン・移動式クレーンでの作業 あり(強風のとき) クレーン則 31条の2・74条の3
明り掘削 悪天候だけで止める決まりはない。崩れるおそれがあれば立ち入らせない、さしせまった危険があればすぐ止めて逃がす 安衛則 361条・労働安全衛生法 25条。大雨の後は点検の義務(安衛則 358条)
塗装 工事の種類としての決まりはなし。高さ2m以上でやるなら「あり」 高さ2m以上なら安衛則 522条。地面の上なら品質と工程の判断(あぶないときは、すぐ止める。安衛法25条)
タイル張り、左官 工事の種類としての決まりはなし。高さ2m以上でやるなら「あり」 高さ2m以上なら安衛則 522条。地面の上なら品質と工程の判断(あぶないときは、すぐ止める。安衛法25条)
コンクリート打設 工事の種類としての決まりはなし。高さ2m以上でやるなら「あり」 高さ2m以上なら安衛則 522条。地面の上なら品質と工程の判断(あぶないときは、すぐ止める。安衛法25条)

この2つは、分けておく意味があります。法令で止めるものを止めなければ、法令に違反します。品質で止めるものは、元請や発注者と話して決められます。同じ「雨で止まる」でも、決め方が違います。

自社の工事の種類を、この表に当てはめるところからご一緒します(毎月5枠)

「強風・大雨・大雪」には、数字が決まっている

条文は「強風、大雨、大雪等の悪天候のため、当該作業の実施について危険が予想されるとき」と書いています。この「強風」「大雨」「大雪」に、国が数字を付けています。昭和46年4月15日付けの通達(基発第309号)です。

基発第309号が定める強風10分間平均風速毎秒10m・大雨50mm・大雪25cmの定義と、注意報警報も含む旨。瞬間風速30m・35mを超えるおそれのときの措置
降ってから止めるのでは、遅い。
言葉 数字
強風 10分間の平均風速が、毎秒10m以上の風
大雨 1回の降雨量が、50mm以上の雨
大雪 1回の降雪量が、25cm以上の雪

そして、ここが一番大事なところです。同じ通達は、「強風、大雨、大雪等の悪天候のため」の意味に、こう書いています。

当該作業地域が実際にこれらの悪天候となった場合のほか、当該地域に強風、大雨、大雪等の気象注意報または気象警報が発せられ悪天候となることが予想される場合を含む

降ってから止めるのではありません。注意報や警報が出て、そうなりそうだと分かった時点で、もう対象に入ります。「まだ降っていないから続ける」は、通達の読み方としては通りません。

これが分かると、基準表の書き方が変わります。測るのは、現場の風速計と雨量だけではない。気象庁が何を出したか、も判断の材料です。スマートフォンで見られるものが、そのまま根拠になります。

風には、もう一段上の決まりもあります。瞬間風速が毎秒30mを超える風が吹くおそれのあるとき。屋外に置いた走行クレーンに、逸走を防ぐ装置を働かせるなどの措置が要ります(クレーン則31条)。屋外のデリックも、同じ風のおそれがあればブームを固定するなどの措置が要ります(クレーン則116条)。

屋外のエレベーターと、地下に据えたもの以外の建設用リフトは、瞬間風速が毎秒35mを超えるおそれのあるときです。控えを増やすなどして、倒れないようにします(クレーン則152条・189条)。止めるだけでは足りず、物を固定する話になります。

「震度4以上」は、止める数字ではなく、点検を義務づける数字です

先に用語を1つ。条文にある「中震」は、震度4にあたります。

悪天候の基準を調べると、強風・大雨・大雪の3つに続けて、「震度4以上」を4つめに挙げている解説があります。鳥取労働局の一覧に、地震はそこにありません。一覧は3つの節に分かれています。

地震は入っているか
1 作業を中止しなければならないもの 入っていません(強風・大雨・大雪だけ)
2 暴風時(瞬間風速30m超)の措置 入っていません
3 悪天候、地震等の後において点検をしなければならない作業 中震以上の地震は、ここだけ

震度4以上で自動的に中止、と数字で決めた条文は、この一覧にはありません。ただし地震は、「いったん止めて、点検してからでないと再開できない」引き金です。足場、作業構台、掘削、土止め、クレーン類がそうです。中震(震度4)以上の地震のあとは、点検を終えるまで作業に戻れません(安衛則567条2項ほか)。

揺れている間や余震でさしせまった危険があるときは、その場で止めて逃がす義務もあります(労働安全衛生法25条)。「止める数字」として並べるのは、強風・大雨・大雪の3つです。

止めたら、動かす前に点検する義務がある

止めて終わり、ではありません。悪天候が過ぎたあと、仕事を始める前に点検しろ、という決まりが別にあります。ここを飛ばして翌朝そのまま足場に上がる現場が、いちばん危ない。

悪天候や地震の後に点検が義務となる足場・作業構台・明り掘削・土止め支保工・クレーン類と根拠条文。掘削と土止めは雨の最中から後までが危ない
止めて終わりではありません。戻すときにも決まりがあります。
点検するもの いつ 根拠
足場 悪天候の後、中震以上の地震の後、組立て・一部解体・変更の後 安衛則 567条2項
足場(下請に使わせる元請=注文者の義務) 同上 安衛則 655条
作業構台 同上 安衛則 575条の8第2項・655条の2
明り掘削の作業箇所 大雨の後、中震以上の地震の後 安衛則 358条
土止め支保工 中震以上の地震の後、大雨などで地山がゆるむ事態の後 安衛則 373条
ゴンドラ 悪天候の後 ゴンドラ則 22条2項
クレーン・デリック・屋外エレベーター・建設用リフト 瞬間風速30m/sを超える風の後(クレーン・デリック・エレベーターは屋外のもの、建設用リフトは地下に据えたもの以外)、中震以上の地震の後 クレーン則 37条・122条・156条・194条

元請が設けた足場を下請に使わせているなら、元請にも同じ点検の義務がかかります(安衛則655条・労働安全衛生法31条)。下請が見たから元請は要らない、にはなりません。

しかも足場の点検は「点検者を指名して」行わせることになっています。名前を決めておく話です。当日その場で誰かに頼む形にすると、荒れた翌朝のいちばん忙しい時間に、誰も指名されません。

点検したら、結果と点検した人の名前、直した内容を記録に残します。その足場を使う仕事が終わるまで、とっておく義務もあります(安衛則567条3項。作業構台も同じで575条の8第3項)。「見た」だけでは、たりません。

掘削と土止めは、雨の最中から後までが危ない時間です。地山は雨水が入るほどゆるみます。崩れるおそれがあれば、降っている間でも人を立ち入らせないなどの手当てがいります(安衛則361条)。雨が上がっても地山は水を含んだままなので、もう一度始める前の点検が義務です(358条・373条)。

自社の基準表は、5つの欄でできる

ここまでの数字を、1枚の紙にします。欄は5つで足ります。

自社の作業中止基準表を作る5つの欄。何を見るか(風速計・注意報警報・雨量の累計と1時間)・いくつで止めるか・誰が決めるか・誰に伝えるか・いつ戻すか
③と⑤は、役職ではなく名前で書きます。
書くこと 書き方の例
① 何を見るか 現場で測る値と、外から来る情報 現場の風速計(10分間平均)/気象庁の注意報・警報/降り始めからの雨量(累計)と1時間雨量
② いくつで止めるか 工事の種類ごとの数字 足場の組立ては10分間平均風速10m/s/クレーン作業は10m/s/2m以上の作業は強風・大雨・大雪の注意報が出た時点(法令の線は「危険が予想されるとき」。数字は、その判断を先に決めておく自社の線)
③ 誰が決めるか 役職ではなく名前 「職長」ではなく個人名。不在の日の代わりも名前で
④ 誰に、どう伝えるか 止めたことを知らせる先と手段 作業員全員/元請/発注者。手段と順番まで決める
⑤ いつ戻すか 再開の条件と、その前の点検 風は②の数字を下まわってから、雨と雪は降り終わってから。どちらも注意報・警報が取り消されてから。そのうえで点検者(名前)が足場・構台・掘削・重機(クレーン類)を見て、異常なしをたしかめてから。点検の結果は書いて残す(567条3項)

③を役職で書くと、その人がいない日に穴が空きます。名前で書くと、穴がすぐ見えます。⑤を書かない基準表は、止めるところまでしか効きません。事故は、戻すときにも起きます。

風速計を現場に置く話は、特別なことではありません。富山労働局は2010年12月の文書で、足場や作業構台を建てる工事について、2つを求めています。吹き流しや風速計を現場に置いて気象を見ること。そして気象のようすと工事の中身をあわせて記録しておくことです。

この記録は、止めた日を説明するときの材料にもなります。

止めた日を、赤字にしない

基準を決めると、止まる日が増えます。ここを設計しないと、現場は基準を守らなくなります。守れない基準は、無いのと同じです。

止めた日を赤字にしない3手順。契約前に工期へ入れる・止めた日を記録する・止まる日の仕事を決めておく
守れない基準は、無いのと同じです。

順番は3つです。

  • 契約の前に入れる。降雨・強風で止まる日を見込んだ工期にする。工期の考え方は適正工期とは|短い工期は受けた側も違反になるにまとめました
  • 止めた日を記録する。日付・気象の値・どの条文で止めたか・誰が決めたか。この4つがあれば、工期の延長を数字で話せます
  • 止まる日にやる仕事を、先に決めておく。書類、写真整理、翌週の段取り、教育。人を帰すか、内業に回すかで、原価がまるごと変わります

暑さで止める判断も、同じ形で作れます。夏の止め方は建設業の夏季休工にまとめました。現場の生産性そのものの上げ方は建設業の生産性向上に書いています。

台風や豪雨で会社そのものが止まる話は建設業のBCP|発災72時間の実務、自治体との協定は建設業の災害協定が入口です。

基準表は、人と会社に残る

当社の統合最適化メソッド(人材育成 × DX推進 × 収益改善)で整理します。

人材育成 — 若手が、根拠で止められるようになる

「なんとなく危ない」では、年上の職人を止められません。「10分間の平均風速が10m/sに達しました。安衛則564条で止めます」と言えれば、経験の長さは関係なくなります。止める権限を、数字が肩代わりしてくれます。

DX推進 — 判断の材料が、自動で集まる

気象庁の注意報・警報は、スマートフォンの通知で届きます。現場の風速計の値を日報に残す仕組みを作れば、「その日、何が起きていて、誰が何を決めたか」が勝手にたまります。止めた日の説明も、あとからの点検記録も、同じ場所から出てきます。

収益改善 — 止めた日の損を、契約の前に移す

止まる日を工期に織り込めるかどうかで、同じ工事の利益が変わります。止めた事実を記録している会社だけが、工期の延長を数字で話せます。事故が1件起きたときの停止・報告・説明の時間と比べれば、どちらが安いかははっきりしています。

3つは、同じ1枚の紙から出てきます。記録が残るから(DX推進)、若手が根拠で止められる(人材育成)。その記録が、工期をのばす交渉の材料になる(収益改善)。基準表を1枚作るだけで、3つが同時に動きます。

自社の工事の種類に合わせた基準表を、1枚に落とすところまでご一緒します(毎月5枠)

まとめ

  • 止める判断を現場の空気に任せると、止めたくない人が決めることになる。数字を先に決めておけば、迷う時間を減らせる
  • 悪天候で止める決まりは1つの条文ではなく、作業の種類ごとに散っている。林業を除いても、悪天候を理由に止めろと書いた建設関連の条文が20
  • 代表的なものは、高さ2m以上の作業(安衛則522条)と、足場の組立て等(564条)。クレーン作業は別枠(クレーン則31条の2・74条の3)
  • 「強風」は10分間の平均風速が毎秒10m以上。「大雨」は1回の降雨量50mm以上。「大雪」は1回の降雪量25cm以上(昭和46年4月15日 基発第309号)
  • 同じ通達は、注意報・警報が出て悪天候が予想される場合も含むとしている。降ってから止めるのでは遅い
  • 瞬間風速が毎秒30mを超えるおそれのあるときは、走行クレーンの逸走防止(クレーン則31条)
  • 瞬間風速が毎秒35mを超えるおそれがあれば、屋外エレベーターと建設用リフト(地下を除く)が倒れないようにする(クレーン則152条・189条)
  • 止めたあと、動かす前の点検が義務。足場は点検者を指名して(安衛則567条2項)。元請が設けた足場を下請に使わせているなら、元請にも同じ義務がある(655条)
  • 掘削と土止めは、雨の最中から後までが危ない時間。崩れるおそれがあれば降雨中でも立入禁止など(安衛則361条)、再開前は点検(358条・373条)
  • 基準表は①何を見るか ②いくつで止めるか ③誰が決めるか ④誰に伝えるか ⑤いつ戻すかの5欄。③と⑤は名前で書く
  • 止めた日を赤字にしないために、工期に織り込む・記録する・止まる日の仕事を決めておく

止める基準を決めることは、止めやすくする話ではありません。迷う時間をなくす話です。決めた紙は、人が入れ替わっても現場に残ります。

本記事は法令・制度の一般的な内容をお伝えするものです。法令の適用についての個別の判断は、弁護士や労働基準監督署などにご確認ください。

出典

出典はいずれも 2026年9月21日時点で公式サイトを確認しています。

監修

佐藤 望

監修:佐藤 望(株式会社アプリバンク 代表取締役)。建設業界30年。大手ゼネコンで国内の大規模プロジェクトを担当し、海外では子会社の立ち上げと経営再建に従事。保有資格は認定ファシリティマネジャー/日商簿記1級/建設業経理士1級/第一種衛生管理者。日本内部監査協会 会員、東京商工会議所 会員。経済産業省「DX認定事業者」(DX-2026-06-0021-01)。建設業に特化し、人材育成・DX推進・収益改善を統合した支援(統合最適化)を提供。お問い合わせは無料経営相談または TEL 03-6826-0180 へ。あわせて職長教育とは建設現場の安全DXもどうぞ。

建設現場の作業中止基準。悪天候で止める20の条文と、強風10m/s・大雨50mm・大雪25cmの3つの数字

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次